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PCR検査と抗原検査の違い

PCR検査とはポリメラーゼ・チェイン・リアクションと呼ばれるもので、約するとポリメラーゼの連鎖反応を発生させる仕組みのことです。
病原菌やウイルスには、自分自身の遺伝子を増幅させるための「遺伝子」というものが存在します。
ウイルスの場合だと「遺伝子」がヒトの細胞内に侵入して細胞活動を利用して増殖することで、ウイルスのコピーを増やしていきます。
病原菌の場合は病原菌そのものがヒトの細胞を破壊するなどして栄養を吸収し増殖していくプロセスですが、いずれも体内で増殖していくプロセスは同じです。
PCRではウイルスや細菌の遺伝子の一部を取り出して、それを連鎖反応で増やすことで、その病気に感染してるかどうかを確認する方法です。
もし感染していなければ、その病原菌やウイルスの遺伝子が存在していないことになるので連鎖反応が起こることはありません。
連鎖反応を起こすのはその病原体の一部を増やすことで、検査機器が検出しやすくするためのもので精度が高いのが特徴です。
もし検出されれば体内に病原体の「証拠」があるということが特定できるため、ほぼ100%感染しているということが言えます。
なお仮に病気になったとしても治癒すれば、病原体は体内に存在しなくなる(排出される)ということになるので検出されなくなるのです。
一方の抗原検査というのは、遺伝子そのものでは無く遺伝子を守る細胞壁の側面にある物質を検出するためのものです。
ウイルスであれば、ウイルスを増やすための「遺伝子」は細胞壁に守られています。
細胞壁が人などの宿主の細胞に触れると細胞の侵入を許すスパイク(鍵のようなもの)と接続し侵入しますが、その際に細胞壁がはがれて遺伝子だけが細胞内に侵入するのです。
はがれた細胞壁は体内に漂いますが、いずれは白血球などに捕食されて体内に排出されます。
PCRと違って抗原検査では抗原である細胞壁などと反応してマーカーが反応する仕組みで、反応のためには多くの抗原を必要とします。
つまりある程度発症して体内に多くの病原体がないと反応しにくいといった特徴があります。
PCRだと少ない量でも連鎖反応で増幅し検出できますが、その点が抗原検査との違いといえるでしょう。
一方でPCRは連鎖反応を起こすのに一定の時間を置く必要があるのですが、抗原検査は短時間で検出できる点にメリットがあります。
具体的には病原体が集まっている部分(風邪などであれば喉や鼻の粘膜)から採取して、検査キットに入れればマーカーが反応する仕組みです。
このため簡易的に検査を行うのに向いていて、もし要請で有ればPCR検査で確定するといったフローなのが一般的です。
PCRはまた検査機器も増幅装置が別途必要なので専門機器のある施設や大学病院などで行う必要があるので、小さなクリニックなどで用いるのは実用的ではありません。
もし感染が疑われるようであれば、近くのクリニックを受診して簡易検査を行います。
その後マーカーで陽性がでればPCRで特定していく流れになりますが、マーカーが反応しないからと言って完全に観戦していないとは言えません。
実は偽陽性と呼ばれる現象で、感染初期は抗原の量が不十分なことから反応しないということもあるのです。
なのですぐに観戦していないと判断するのではなく、数日間様子を見ることが大切になります。
数日間様子を見てみて特に何もなければ普段道理活動して、数日間立って熱などの体調がすぐれない状態が続くようであれば再度クリニックを受診したり大きな病院でPCR検査を受けるという検討をすると良いでしょう。
それぞれメリット・デメリットについて説明しましたが、いずれにしても自己判断せずに専門家に相談すると良いです。